クレジットカードは年齢が若すぎたり、仕事を引退して収入が減ってしまう高齢者、無職の方や収入が低い方などだと、審査のうえで不利になりがちです。
一方で近年はキャッシュレス決済が当たり前になり、ネット通販の台頭も著しいです。
そんな中で、クレジットカードがあると便利なのにと感じることも多いのではないでしょうか。
そこでクレジットカードに近い役割を果たしてくれるカードがあります。
それが今回紹介する「デビッドカード」です。
デビットカードの特徴
デビットカードは、使用するごとに口座から利用した金額が引き落とされるカードです。
後で月1回まとめて支払うクレジットカードと違い、利用した際に即支払います。
カードを発行している銀行に口座を持っていれば作成可能で、審査も基本的にありません。
そのため、信用情報がブラックであっても、無職の方や収入が低い方、高校生、高齢者などでも作りやすいカードとなります。
銀行の預金残高の範囲内でしか使用できないので、残高が足りなければ購入ができません。
そのため、借金するまで使いすぎるようなことはなく、安心して利用しやすいという特徴もあります(審査がいらないのは、基本的に滞納リスクがないためです)。
昔は国際ブランド(VISAなど)に対応していないJデビットが多かったですが、近年は国際ブランドに対応したデビットカードが増えており、より利便性が高くなっています。
このような国際ブランドに対応したデビットカードを「ブランドデビット」といいます。
▶ブランドデビットとは？
VISAやJCBといった、国際ブランドの決済機能をもったデビットカードのことで、該当する国際ブランドの加盟店なら世界中どこの店舗であっても利用可能です。
ブランドデビットであればネット通販の決済にも利用でき、ほぼクレジットカードと同じように使うことができます。
ただし、支払い方法は即時払いのみで、分割払いやリボ払いには対応していない・ポイント還元などの特典は基本的にクレジットカードに比べると劣る傾向にあるなど、デメリットもあります。
また、デビットカードは国際ブランドの加盟店であっても、定期的に料金支払いが発生するサブスクサービスや公共料金などに関しては、利用できない場合があります。
デビットカードのメリット・デメリット
デビットカードの特徴をもとにメリット・デメリットをまとめると以下のような形になります。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 利用時に即引き落とされるためお金の管理がしやすい 世界中の国際ブランド加盟店で利用可能 海外のATMで現地通貨で引き出し可 外貨普通預金を決済口座に利用できる ポイント還元制度やキャッシュバックなどもある 基本的に審査なしで発行できる | 発行するには銀行口座が必要 ポイント還元率が低い傾向にある 使用場所によっては使えない場合がある 年会費が掛かるものもある 一回払い以外の支払い方法は原則利用できない |
還元率の高いデビットカードのおすすめ7選
ポイント還元率の高いデビットカードのおすすめを7選紹介します。
りそなVisaデビットカード
| 発行 | りそな銀行 |
|---|---|
| ブランド | VISA |
| 年会費 | 無料 |
| マイル還元率 | 0.5％ |
りそな銀行発行のデビットカードは3種類あり、ノーマルのデビットカードは利用金額の0.5%のポイント(1000円当たり5pt)が貯まります。
JMB版のデビットカードもあり、こちらは200円支払うごとに1マイルのJALのマイルを獲得できます。年会費は2年目以降1100円がかかりますが、年1回以上ショッピング利用すれば無料になります。
JALのマイルを貯めたい方は要検討のデビットカードです。
またりそなデビットカード<プレミアム>は、月会費700円を要する代わりにポイント還元率が2%になります。
またショッピング保険もついており、ノーマルのデビットカードとデビットカード<JMB>は50万円、プレミアムは100万円が限度額となります。
ソニーバンク・ウォレット
| 発行 | ソニー銀行 |
|---|---|
| ブランド | VISA |
| 年会費 | 無料 |
| キャッシュバック率 | 0.5～2.0％ |
国内のVISA加盟店で利用すると、支払い額の0.5~2%がキャッシュバックされます。
キャッシュバックの金額はClub-Sというソニー銀行の利用状況に応じてランクが決まる優待プログラムのランクに応じて決定されます。
預け入れはセブン銀行やイオン銀行のATMで可能で、引出手数料24時間無料なのも魅力です。
- ソニーのインターネット直販サイト「ソニーストア」、ソニーの直営店「ソニーストア 銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神」では、購入代金が3%オフ
- 日本国内のPlayStation™Network / PlayStation®Storeでのご利用額の2％をキャッシュバック
といった特典もついています。
またANAマイレージクラブと連携したデビットカードもあり、こちらはキャッシュバックの代わりに1000円当たり5マイルのANAマイルが獲得できます。
楽天銀行デビットカード
| 発行 | 楽天銀行 |
|---|---|
| ブランド | VISA JCB Mastercard |
| 年会費 | 無料 |
| ポイント還元率 | 1.0％ |
楽天銀行の口座をお持ちの方は、こちらの楽天銀行デビットカードがおすすめです。
というのも、100円の利用ごとに1円の楽天ポイントが還元され、還元率1%と普通のクレジットカードと大差ない還元率があるためです。
楽天ポイントは楽天市場などの楽天グループのサービスだけでなく、全国の様々な店舗で利用できるので、利便性にも事欠かないです。ポイントを貯めたい方にはおすすめのデビッドカードです。
JCB/VISA/MasterCardの3ブランドから選択できます。またゴールドカード(年会費5500円)やシルバーカード(年会費2200円)もあり、これらには以下の特典がついています。
- 国内/国外旅行傷害保険(ゴールドカードのみ)
- ショッピング保険(ゴールド、シルバー)
- Visaゴールド優待特典(ゴールド、シルバー)
GMOあおぞら銀行デビットカード
| 発行 | GMOあおぞらネット銀行 |
|---|---|
| ブランド | VISA(ノーマル) Mastercard(プラチナ) |
| 年会費 | 無料 プラチナは3300円 |
| ポイント還元率 | 0.6~1.2% |
GMOあおぞら銀行のデビットカードで、Visaデビットカードの場合決済額の0.6～1.2％がキャッシュバックされます。
キャッシュバック率は預金残高に応じて決まるステージに影響されます。
また年会費3300円を要しますが、MasterCardのプラチナデビットカードを発行すれば常に還元率1.2%のカードとして使えます。
またプラチナデビットを持っていると、ATM出金・他行あて振込の手数料が毎月20回無料になるというメリットもあります。
ATMをよく使っていて手数料負担が生じている場合・利用金額が大きくなる場合などはプラチナを発行するのも選択肢です。
イオン銀行デビットカード
| 発行 | イオン銀行 |
|---|---|
| ブランド | JCB |
| 年会費 | 無料 |
| ポイント還元率 | 0.5％ |
イオン銀行のデビットカードでは、0.5%のWAON POINTを獲得できます。また、イオンで利用した際にはポイント還元は2倍(1%)となります。
また以下の様にイオン関連のサービスをお得に使えるというメリットもあります。
普段イオンをよく利用する方は持っておいて損は無いでしょう。
- お客様感謝デー(毎月20日・30日は5%OFF)
- イオンシネマ割引(300円割引・20日/30日なら1100円)
- G.G.感謝デー(55歳以上の方限定、毎月15日5%OFF)
- ありが10デー(毎月10日、ポイント5倍)
住信SBIネット銀行デビット
| 発行 | 住信SBIネット銀行デビット |
|---|---|
| ブランド | VISA Mastercard |
| 年会費 | 無料 |
| ポイント還元率 | 0.8％ |
住信SBIネット銀行のデビットカードも、還元率は0.8%とデビットカードとしては高い還元率になっています。
ブランドはVISAとMasterCardがありますが、VISAブランドだと還元率は0.6%になるので、MasterCardブランド(0.8%)の方がお得です。
また、プラチナデビットカードというカードもあり、こちらは年会費11000円を要する代わりに還元率は1%となり、他にも以下のような特典を利用できます。
- 旅行傷害保険・モバイル端末保険が付帯
- 世界の空港ラウンジを年3回まで利用可能
- 世界でWiFiサービスを年1回利用可(15日間・3GBまで)
- ダイニングby招待日和でコース料理を2名以上で予約すると1名無料
SMBCデビット
| 発行 | 三井住友銀行 |
|---|---|
| ブランド | VISA |
| 年会費 | 無料 |
| ポイント還元率 | 0.5％ |
三井住友銀行のデビットカードで、利用した金額の0.5%のVポイントが還元されます。
三井住友銀行というとメガバンクの一つにも上げられる有名銀行なので、安心感も強いです。
ネットバンクに抵抗がある方は、三井住友銀行のデビットカードが比較的還元率が高くおすすめです。
デビットカードのデザイン例、種類、特徴
①発行している銀行名
一見するとクレジットカードと見分けがつきませんが、どこかに「debit」または「デビット」といった表記がされています。
上記カードの場合は楽天銀行のマークの横に記載があります。
②国際ブランド
国際ブランドのマークが記載されています。この場合はVISAですね。
記載されている国際ブランドの加盟店であれば、たいていはクレジットカードのような形でカード決済ができます、
現地のATMで現地通貨を引き出すことにも使えます。
なお国際ブランドが記載されておらずJ-Debitと記載があるものは、日本国内の「J-Debit」の加盟店しか使えません。
③キャッシュカード機能付き
銀行口座と連結していることもあり、キャッシュカードと機能が一体化しているデビットカードも多数あります。
一体型の場合は入れる向きによってキャッシュカードとデビットカードを使い分けます。
まとめ
デビッドカードは国際ブランド加盟店ならたいていクレジットカードと同じように利用できるうえ、口座残高から即引き落としなので借金を背負うこともなく利用できます。
クレジットカードが作れないと悩んでいる方や、クレジットカードに抵抗があるといった方は、ぜひ検討してみてください。
